認知症施策

看多機ナースケア・リビングが英国スターリング大学DSDCから ゴールド認定受賞

今年5月に開設しました看護小規模多機能「ナースケア・リビング世田谷中町」と隣接するグランクレールが英国スターリング大学の認知症サービス開発センターからゴールド認定受賞!ヨーロッパ以外では初めての受賞とのことです。
スターリング大学のwebサイトで紹介されています。

DSDC

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医療法人社団プラタナス「ナースケア・リビング世田谷中町」
日本初、認知症デザインの最高評価受賞
伝統色の採用に、英国スターリング大学DSDCが《ゴールド》授与

株式会社メディヴァ監修し、医療法人社団プラタナスが運営する世田谷区初の看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースケア・リビング世田谷中町」が、2017年7月24日に英国スターリング大学認知症サービス開発センター(以下DSDC)より、認知症デザイン認証で最高峰の評価である「ゴールド」を授与されました。東急不動産株式会社が開発した「グランクレール世田谷中町ケアレジデンス」と同時受賞であり、日本では初めての受賞となります。

人としての尊厳を支える、認知症デザイン認証
認知症デザイン認証は、世界各国の研究で明らかになったエビデンスをもとに英国スターリング大学DSDCにより開発されたもので、物理的環境と社会的環境を整えるための基準を示したものです。目的は、建築や内装のデザインがもたらす影響力を最大限に活用することにあります。認知症の人たちは認知機能の低下や老化による視力や聴力の低下などから生じる問題に日々直面しますが、認知症デザインは認知症の人々が物事に前向きに関わることを促し、コントロールできることを取り戻し、できる限り自立した生活を手助けすることで、人としての尊厳を最大限尊重します。

最高評価《ゴールド》の基準
認証評価は細かな基準に基づき英国からの審査官2名により行われました。英国では過去に69の施設が認証を授与されていますが、英国以外では今回初めての授与となる。中でも「ゴールド」は必須項目を満たした上で、全項目345項目のうち90%以上が基準を満たす施設だけに贈られる最高峰の評価となります。看護小規模多機能型居宅介護事業所である当施設は、認知症デザインの原則と日本の文化や慣習を融合させたものとしても高い評価を獲得。例えば利用者がよく使う空間は、空間認識を助けるために充分な色調のコントラストをつけることが推奨されますが、そこに日本の伝統的な色合いを採用しました。

レスリー・パーマー氏コメント
英国スターリング大学DSDCの首席建築士であるレスリー・パーマー氏は今回のプロジェクトに関して次のようにコメントをよせました。
「世田谷中町プロジェクトは、英国スターリング大学DSDCにとって、とても刺激的なプロジェクトでした。認知症デザイン原則を忠実に適用しつつ、生活や介護提供における英国と日本の間の文化的な違いを確認するために、日本側と密接に仕事をする必要がありました。その成果は、熟考された現代風のデザインに表れ、英国スターリング大学DSDCの認知症デザイン原則と日本特有の現代建築が融合したものとなりました。世田谷中町プロジェクトでは、看護小規模多機能型居宅介護事業所「ナースケア・リビング世田谷中町」、シニア住宅「グランクレール世田谷中町」に加えて、保育園、コミュニティサロンが併設しており、認知症の人たちが地域のコミュニティの中で、できるだけ自立して生活することをサポートするためのロジカルなアプローチとなっています。」

スターリング大学認知症サービス開発センターについて
(Dementia Services Development Centre)
英国北部スターリング(エジンバラの近く)に位置し、認知症の人々が暮らしやすい環境づくりのための様々な専門的な知見を有する大学付属の国際センターです。認知症に関する様々な側面において包括的で最新の情報を提供するために、世界中の研究や実践例を蓄積しています。25年以上にわたり、医療の専門家、建築家、デザイナーからなる多職種のチームによる認知症の人にやさしい環境デザインの重要性を広めています。ケアやデザインを通して認知症の人が暮らしやすい環境をつくるため、地域を巻き込んだ認知症にやさしいコミュニティを確立させるため、また認知症の人々のための政策提言やサービス向上のため、これまで様々なプロジェクトに取り組んでいます。
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