在宅医療部」カテゴリーアーカイブ

あらゆる人に、読んでほしい本《LIFE/これからのこと》

2021/04/03 世田谷区より、在宅療養とACPのガイドブック《LIFE/これからのこと》が発行されました!
当院でも、委託先のメディヴァさんの制作のお手伝いさせていただきました。
現場の意見やアイデアをたくさん盛り込んでいただき、実際の現場で生かせる本になったなぁと思います。
デザインやイラスト、物語もすばらしく、両親や大切な人に贈りたくなる一冊です。
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◉ LIFE/これからのこと
(在宅療養・ACPガイドブック)
本は、無料です。
4/1より、世田谷区内のあんしんすこやかセンターで配布が開始されました。
PDF こちらからご覧いただけます

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design:吉田勝信さん、梅木駿佑さん
story:篠田栞さん
illustration:ナガノチサトさん
制作:株式会社メディヴァ
発行:世田谷区

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例年のお花見会。今年はー

2021/03/31 この時期は毎日のようにFacebookに例年のお花見会の写真が出てくる。当院では毎年砧公園の大きな桜の下で、お昼にみんな往診先から集ってお弁当食べるのが年中行事になっている。今年は無理かなぁーと残念がっていたら、「zoomでやりましょう!」ということに。
在宅事務所に届いたお花見弁当を各々の席で広げながら、先日撮影した桜の映像を見つつ、バーチャルお花見が実現。いろいろ芸達者なスタッフがいるので、仙台雀踊りの祭囃子の笛を吹くひと、ボクササイズやヨガのレクチャーを披露するひとが居て、zoom越しに春の楽しいひと時となった。
桜の下ではなかったけど、みんなと楽しい時間を過ごす目的は果たせて、いつも以上に盛り上がった感じ。アイディアと行動力があれば、なんだって超えていける。

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遠藤拓郎先生による論文が日臨救急医会誌に掲載されています

2021/03/22 当院で在宅医療の経験のあと、急性期病院の救急部にて活躍されている遠藤拓郎先生による論文が日臨救急医会誌に掲載されています。
救急医として、高齢者施設からの救急搬送の増加に危機感を持ち、施設スタッフへの急変時対応の研修を行った結果、急変時対応についての知識や自信が改善したとのこと。
在宅医療の文脈においても、心肺蘇生などの救命処置が必要な時に、慌てずちゃんとできるように備えておくことは大切なこと。

「有料老人ホームの介護・看護職員を対象とした急変時対応教育プログラムの効果」
日臨救急医会誌 2021;24:1-8


「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」の具現化に向けて

2021/03/15
世田谷区認知症在宅生活サポートセンター
「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」の具現化に向け、実質的な推進計画を検討している。先日その実行部隊となる「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」(認サポ)のメンバーと、認知症施策評価委員との顔合わせが実現。委員長の大熊由紀子さんはじめ、永田久美子さん、中澤まゆみさん、長谷川幹さんという豪華メンバーが、お忙しい中時間を割いて認サポ事務所までお越しくださった。
永田久美子先生からは、本人&一緒にやりたい地域の方や専門職らと合意形成しながら、対話とアクションを積み上げていくことこそが最も大切なこと。会議室では施策はできない、地域の中で醸成されていくものだというお話を頂いた。
中澤まゆみさんからは、4つの推進プロジェクト(*)は、もっと自由に、いろんなひとが入ってやるとよい。できること、面白ことを積み上げていくことが、やがて力になっていくと。
*4つの推進プロジェクトと重点テーマ
1 情報発信・共有プロジェクト
= 認知症観の転換
2 本人発信・参画プロジェクト
= 本人の発信・参加、ともにつくる
3 「私の希望ファイル」プロジェクト
= みんなが備える「私の希望ファイル」
4 地域づくりプロジェクト
= 希望と人権を大切に、
暮らしやすい地域をともにつくる
ゆきさんからは、これらを当事者とともに進めていくこと、当事者からの発信が重要であること。認サポで関わる様々な事業を通じて出会う対象者のなかから、自身の経験や意見を発信できるような方を見いだしていけると良いと。
長谷川幹先生からは、これまで30年以上世田谷区での当事者活動に関わってこられた経験とネットワークをぜひここでも活用して欲しいという心強いお言葉を頂きました。
認知症認定看護師や保健師、作業療法士、PSW、企業や僻地での看護経験を持つ面々で構成された認サポのスタッフは、いずれも認知症ケアや地域づくりの経験が豊富で、ゆきさんからは「一騎当千のスタッフたち」というご評価も頂きました。今回の交流で、認サポに寄せられる期待を実感するとともに、施策評価委員からの力強いサポートを得つつ、「前例を超える、前例を創る」ことにチャレンジしていきたいと思います。
世田谷区認知症在宅生活サポートセンター
https://setagaya-ninsapo.jp/

FireShot Capture 090 - 世田谷区認知症在宅生活サポートセンター - setagaya-ninsapo.jp


東京医療センターと世田谷目黒の在宅医による連携カンファ

2021/03/08 東京医療センターと世田谷目黒の在宅医による連携カンファ、本日(3月8日)夜に開催します。今回のテーマはCOVID-19に対する地域医療の実際。コロナ禍における病院、在宅医それぞれの現状をお聞きしつつ、よりよい地域医療体制について語り合います。
目黒世田谷在宅連携カンファレンス”78カンファ”
「コロナ禍の新たな連携」

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全国の在宅診療所に所属する薬剤師の活動が、1冊の書籍にまとめられました

2021/02/12 全国の在宅診療所に所属する薬剤師の活動が、1冊の書籍にまとめられました。診療所に身を置くことで、在宅の臨床現場に直接関わり、病院や地域の薬局薬剤師との連携や在宅医療参入を支援する。それぞれの地域で、在支診薬剤師という新たな役割を開拓し続けている9名の薬剤師による共著。私も在宅医の立場で書かせて頂きました。
(薬剤師 大須賀悠子)

在支診薬剤師という働き方――在宅医療における新しい役割をデザインする 2021/2/18出版
https://amzn.to/3739HqM

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【認知症スキルアップ研修】認知症 在宅生活支援の新しいカタチ ~本人主体の初期集中支援からの地域連携~

この度「認知症 在宅生活支援の新しいカタチ ~本人主体の初期集中支援からの地域連携~」と題しまして、標記研修会を開催することといたしました。
当院が受託している世田谷区認知症在宅生活サポートセンターでの取り組みについての共有もさせていただきます。

世田谷区では2020年10月に首都圏初となる「認知症とともに生きる希望条例」が施行されました。条例の目的は、認知症になっても希望を持って地域で暮らせる世田谷を実現すること。今後、区を挙げて新しい取り組みが始まります。当研修会ではその要である “認知症ご本人主体の地域チームケア”についての取り組みをご紹介します。
皆様の御参加をお待ちしております。

1 日 時  令和3年2月17日(水)19:00~20:20
2 会 場  世田谷区立保健医療福祉総合プラザ1階 研修室C1・2
       (世田谷区松原6-37-10)
3 内 容  下記のチラシを御覧ください。
4 申 込  こちらからお申し込みください。→ 申込書
(1)お申込みは先着順に受付けます。受講決定はお知らせしません。万一、定員に達した場合のみ、2月15日(月)までにお断りの御連絡を差し上げます。
(2)御参加の際は、マスク着用をお願いします。なお、体調が優れない場合は無理をせず御欠席ください。

<お問合せ先>
世田谷区認知症在宅生活サポートセンター
(医療法人社団プラタナス桜新町アーバンクリニック運営受託)
担当:高橋、三浦
電話:03-6379-4315

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映画「痛くない死に方」お手伝いしました

2021/01/24 在宅医療をえがいた映画「痛くない死に方」が2/20に公開されます。
協力させていただいたご縁で先行して鑑賞したのですが、どの役者さんの演技も胸を打ちましたし、現場の感覚や空気感を丁寧に汲み取って大切に撮っていただけていると感じました。
在宅医療現場のいちスタッフとしては、その丁寧さがとても嬉しかったです!
映画制作チームの皆さん、どうもありがとうございました。
多くの人にぜひ見ていただいて、在宅医療が大切にしている考え方だったり空気感だったりを感じていただけたら嬉しく思います。
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(院長の遠矢が少し出演させていただいているのですが、予告編を見たらチラリと映っていたので、当院スタッフは大盛り上がりだったことも、こっそり書いておきます・^_^)
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▼ 映画.com記事
https://www.google.co.jp/amp/s/eiga.com/amp/news/20210123/1/

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コロナ禍での業務

2021/01/22 連日寒さが厳しい東京、防寒着に身を固めながら自転車で訪問に向かうスタッフ達をいつも以上に頼もしく思うけど、さすがに体調を崩す者も出てきている。特にいまはコロナとの判別が困難(PCR検査でも確実に峻別することはできない)なので、どうしても必要な期間を休んで頂くことになる。たとえご家族の熱発でも、リスクを考えると出勤を控えてもらうことにしている。
「迷惑かけてごめん」「こんな時に申し訳ない」熱を出したスタッフからそんな言葉が届く。気持ちはわかるけど、病気は当人の責任ではない。リスクを持ち込まないよう、適切に休むことが、危機管理、組織防衛に貢献することになる。もちろん体調不良はコロナだけではない。いろんな理由で休みたいときに、気兼ねなく休めるようにしておきたい。自己犠牲感が強い方のケアなんて、僕は受けたくない。
エッセンシャル・ワーカーである医療や介護は、サービスを止めるわけにはいかない。その責任感や緊張感はなおさらに休むことへの自責の念を強めてしまうだろう。それを組織としてしっかりバックアップできるような余力と臨機応変な動き方ができるような柔軟さを持つことが求められる。
もちろんそれにも限界はある。これだけ感染症の蔓延が続くと、複数名が同時に休まざるを得ない事態も容易に起こり得る。一定期間サービスを停止・縮小することや、他の同業者にヘルプを頂いたり、最後は利用者にもご協力頂くことも想定して準備しておくべきだろう。つまりは社会全体でこのリスクをささえあうという意識を持つべきと、コロナ禍がこれほど身近になってきて改めて思う。
実際、近隣の急性期病院でコロナが院内に広がり、現在救急や入院の受け入れを停止しているが、病院間の連携で近隣の病院がカバーなさるという。介護や訪看事業所でも同様の連携が必要だが、個々の事業所ではなかなか手だてが見えないだろう。地域でそれをまとめるのは地域包括あたりがなさるのだろうか。

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今朝の院内勉強会は、五味一英先生による「新型コロナと葬儀」

2021/01/14 今朝の院内勉強会は、五味一英先生による「新型コロナと葬儀」。
今後COVID-19の在宅治療や看取りも増えてくることを想定し、看取り後の対応について厚労省のガイドラインをレビュー。
遺体からの飛沫感染はないが、体表面や体液からの接触感染が生じ得るので、「非透過性納体袋」(非透過性とは液体が浸透しないという意味、透明でも構わない)への収容が推奨される。もちろん看取った医療者から葬祭業者への情報提供も必要。
「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関わる方へ」
https://www.mhlw.go.jp/content/000653447.pdf

いろいろネットをあさっていたら、こんな記事も。
冠婚葬祭をzoomで済ませたという話もしばしば聞きますが、最期の離別もリモートでというのは、なかなか受け入れ難い心情もあるのでしょう。
「リモート葬式したら絶縁された」
https://anond.hatelabo.jp/20210114104835