講演活動」カテゴリーアーカイブ

東京都医学総合研究所の中西三春さんの講演会

2015/12/8、東京都医学総合研究所の中西三春さんの講演会を行いました。テーマは「認知症緩和ケア~診断から死後までの継続したパーソン・センタード・ケア~」。
日本でも有数のリサーチャー(看護師)である中西さん、中西さんは英語論文で世界に発信し続ける比類ない看護師であり、そのエビデンスや研究成果もたいへん優秀な結果を出されておられます。

今回はまさにご専門である「認知症の緩和ケア」というテーマでのお話でした。
やがて亡くなる病としての認識が薄い認知症ですが、その限られた時間の中で徐々に喪失される記憶や身体機能、意思に対して、家族も含めた緩和ケアが必要とのこと。またその苦しみを残された機能を使って表現しているのがBPSDと捉えることが出来れば、どのようにアプローチすれば良いかが見えてきます。つまりは認知症ケア全体が緩和ケアなのだと感じたが、あえて「緩和ケア」という言葉で表現することで、認識を変え、パラダイムシフトを起こす起爆剤となるように感じました。また、世界14カ国の認知症施策を比較し、そこから日本のオレンジプランを検証されていることも、大変重要な指摘でした。

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中西さんがこれまで書かれた論文はほとんど英語だが、欧州緩和ケア学会による「認知症の緩和ケアについての提言」の日本語版(翻訳 中西三春)は、以下のサイトで読むことが出来ます。
European Association for Palliative Care, EAPC 「アルツハイマー病その他の進行性の認知症をもつ高齢者への緩和ケアと治療に関する提言」

質疑応答での議論も活発で、とても白熱した会になり、新しい知見がたくさんありました。
中西さん、東京都医学総合研究所の皆さん、ありがとうございました。


フランスの家庭医ソフィー・サン医師による講演会

2015/10/31に桜新町アーバンクリニックにて、
フランスのリヨンの家庭医であるソフィー・サン医師による講演会
「フランスの医療制度におけるGPの役割〜a pleasure or burden〜」
が行われました。当日は、当クリニックからの参加者に加えて、
医師、学生、ジャーナリストなどの参加者が来られました。

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当日の講演会では、ソフィーさんからフランスの医療制度、
家庭医(GP)の役割、医学生教育、家庭医の研修医制度などの
幅広いトピックについてお話がありました。
また現在フランスの家庭医が直面している問題についても
触れられました。

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講演会後半の質疑応答では、参加者から積極的な質問があり、
活発な意見交換の場となりました。

今後もこのような国際交流の場を通して、他国の良い医療を学び、
日本の医療の向上に役立てると同時に、また日本の良い医療を
積極的に他国に発信していけたらと思っています。

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(当日の様子は、高齢者住宅新聞にも掲載されました。)

 


聖路加国際大学で看護学生さん向けに講演しました

5月18日に院長の遠矢医師、片山看護師が、聖路加国際大学の看護学生に「高齢社会に求められる看護師の役割 -訪問看護師の視点から-」という演題で、講演をさせていただきました。

参加者は50名程度で、学生さん以外にも急性期病院の看護師さんや看護大学の教員さんも聞きに来ていただいたので訪問看護に対する関心の高さを感じました。

これからますます重要となる在宅医療で、学生さんの関心も急性期病院から在宅に移り変わっているようです。在宅医療で何ができるのか、よい在宅医療はどんなものなのか、、参加いただいた学生さんは自分の進路にも思いを馳せているようでした。

一人でも多くの学生さんが在宅医療に興味をもっていただき、将来、在宅医療の場で活躍していただければ嬉しい限りです。

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日本医学会総会シンポジウム「認知症の介護を考える」に片山智栄看護師が登壇

日本医学会総会シンポジウム「認知症の介護を考える」に片山智栄看護師が登壇し、一般市民も聴講される中、認知症の方への看護と初期集中支援について、分かりやすく発表しました。

これから日本中のすべての地域で初期集中支援事業が始まりますので、そのモデルとなるべく、3年間の実践から得た学びを盛り込んだ内容でした。

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英国GP(General Practitioner)である澤憲明先生によるセミナーが開催されました

家庭医療の本場英国で日本人初・唯一のGP(General Practitioner)である澤憲明先生にお越しいただいてセミナーが開催されました。英国におけるGPの役割、日本と英国の医療制度の違いを現場の生々しいお話も交えてお話いただきました。非常に面白い内容でしたので、簡単に内容を記載させていただきます。

セミナーのなかで取り上げられたことは、大きく2点です。
1点目は英国の医療制度と各国の医療制度との国際比較です。
例えば、日本と英国では医療制度が「公的な」色合いを強める点で類似しているのに対して、かかりつけ機関へのアクセスの良否で相違があります(言わずとも、英国は日本よりもアクセスが良いです)。
国際的に比較しても、英国は他国よりも地域医療を重視しインフラを整備することで患者満足度を高めていることがわかりました。具体的に言うと、診療所へのアクセスの良さ、医療費負担の軽減、安全性などの面で92%の患者が医療サービス全体に満足を得ていることが説明されました。

2点目は英国のプライマリ・ケアとGPの役割です。
「プライマリ」とは「主要な/最も重要な」という意味であることからも、英国ではプライマリ・ケアが90%の健康問題に対応しており、その役割をGPが担うことになります。そのため、GPは身近な存在である必要があり、1:家の近くの、2:診療所で、3:誰でも無料で、4:外来・電話相談・在宅医療を利用出来る体制が整っていることがわかりました。地域を守り、患者の生活を支え、あらゆる問題に総合的に対応する医師がGPであり、GPにはジェネラリストとしての素質が必要とされることが説明されました。

GPは地域を守り、患者の生活を支える役割がありますが、GPだけではなく患者のニーズに応じた他のケア提供者(訪問看護師・ソーシャルワーカー・OP・PTなど)と連携していくことが大切です。
今後も本場英国の家庭医療を取り上げていきますので、是非ご期待下さい。

◆2013/11/19 英国のヘルスシステムとプライマリ・ケア (英国GP 澤憲明先生)
~地域基盤型のジェネラリストと多職種チームが果たす役割~

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長野県看護大学で講演しました

10月18日(金)に当院の片山看護師が長野県看護大学で「在宅における緩和ケア、認知症ケアの実践」という演題で講演をおこないました。
在宅ケアを考える上では緩和ケア及び認知症ケアの役割は大きな割合を占めます。
今回は、看護学部2年生と大学院修士課程の学生さんに対して講演をおこないましたが、どちらの講演も学生さんの将来への良いモチベーションになったようでした。

学生さんへの講演・セミナーは今後も続けていきます。


遠矢院長が「在宅医療導入のメリット」について講演しました。

当院の院長である遠矢純一郎医師が、やさしい手(介護事業所)主催の講演をおこないました。

「在宅医療導入のメリット」について講演してますので、在宅医療に興味がある方や在宅医療のことをもっと知りたい方には大変参考になる内容となってます。

是非ご覧下さい。


「ユマニチュード」イブ・ジネスト先生による講演会を開催しました

8月24日に当院主催で「ユマニチュード」イブ・ジネスト先生による講演会を開催しました。           “ユマニチュード(Humanitude)”というフランス発祥の、認知症の人のためのケアメソッドをご存知でしょうか?認知症の人に“人”として接するために構築された「認知症ケア理論」と、実践するための150を超える「具体的な技術」は、認知症の人の周辺症状を軽減するばかりでなく、ケアする人にやりがいと感動をもたらします。今ではフランスの400を越える病院や介護施設、老人ホームで利用されており、それぞれの施設の職員が継続的に教育セッションを受け、質の向上を図っています。

今回は、来日されていたメソッド創始者のイブ・ジネスト先生によって、その理論と数多くの事例に基づいた実践的なケアの哲学と技術についてお話いただける機会をいただきましたので、急遽、東京医療センター様と共同開催という形で講演会を開催いたしました。

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◆日時  2013年 8月24日(土)
13時~15時 (映像を駆使したレクチャー)
15時~17時 (徹底質問コーナー)
◆会場  東京医療センター 大会議室                                           ◆主催  桜新町アーバンクリニック、東京医療センター

時間がない中でご案内したのですが、先駆的な取り組みで成果を上げられているジネスト先生の講演ということで、官庁、行政の担当者から、マスコミ、医療・介護従事者など、140名以上の方々にご参加いただき、講演と質疑を合わせて約5時間の熱い会となりました。

今回、ジネスト先生が来日され講演していただけたのは、ユマニチュードを日本に広めたいと考え、ユマニチュード日本支部を立ちあげられた医療センターの本田美和子先生によるものです。本田先生には講演の司会進行もお願いし、大変お世話になりました。また、医療センターの皆様、通訳の高野勢子様にも大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。

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本田美和子先生によるユマニチュード紹介記事
http://goo.gl/TdLo4e

フランスTV M6 ZonE ユマ二チュード特集1 冒頭
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqiRWZXM1VXa0Y5MTg/edit?usp=drive_web

フランスTV M6 ZonE ユマニチュード特集2 医師のコメント
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqiWWEwSVRPbjdIU1E/edit?usp=drive_web

フランスTV M6 ZonE ユマニチュード特集3 ケアの実践
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqicG1Zazdsb3VMaXc/edit?usp=drive_web

ZonEマルクさんRosette long ver.m4v
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqiYzV0Z1VsN1Q1MHc/edit?usp=drive_web

フランスA2ニュース特集.m4v
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqiS1RmRzRQYmprV28/edit?usp=drive_web

ユマニチュード紹介記事.pdf
https://docs.google.com/file/d/0ByHmsqs6UuqiTkxWN3pUeG9xTzA/edit?usp=drive_web

東邦大学看護学部 高齢者看護学研究室ブログより
http://www.lab.toho-u.ac.jp/nurs/gerontology/blog/tjoimi0000001ohn.html

ユマニチュードがNHKでも取り上げられました
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/167909.html

当日の様子が高齢者新聞に掲載されましたので、以下をご覧下さい。

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欧州認知症視察報告会を開催しました。

こんにちは。
3月14日(木)に第5回ファミリーセミナーと題し、「欧州認知症国家戦略視察から見えるこれからの認知症ケアのあり方」をテーマとした地域の方々へのセミナーを開催しました。
本セミナーでは、当クリニックの遠矢院長と片山看護師が昨年11月に行った認知症ケアの先進国であるオランダ・フランス・イギリスにおける認知症国家戦略と現場の取り組みの視察結果を報告しました。是非ご視聴下さい。

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被災地支援 本吉病院の「在宅医療シンポジウム」が開催されました

本吉公民館で、地域住民、医療介護関連事業者を集めたシンポジウムを開催しました。シンポジウムのテーマは、地域の要望により、「在宅医療と看取り」。当院からは、遠矢院長と片山看護師が演者として在宅医療と看護についてのお話に行きました。

在宅医療シンポジウム
「本吉病院が地域で目指す在宅医療と看取り
~地域で、在宅で、大切な人をどう看取るのか~」
日時: 1月26 日(土) 14時~16時半
場所: 気仙沼市本吉公民館
プログラム:
・開会のあいさつ
・「最期までお家暮らしたい」を地域で支えよう
桜新町アーバンクリニック 院長 遠矢純一郎
・在宅終末期ケアに欠かせない訪問看護・介護の重要性
ナースケア・ステーション 所長 片山智栄
・在宅介護 が支える 「最後まで自宅で暮らす 」
気仙沼市津谷居宅支援事業所 ケアマネジャー 吉田理恵
・地域連携で支える在宅医療と保健師の役割
気仙沼市本吉総合支所保健福祉課 保健師 鈴木由佳理
・本吉病院が地域ともにめざす在宅医療看取り
気仙沼市立本吉病院 副院長 齊藤稔哲
・パネルディスカッション・質疑応答

本吉病院の斉藤副院長は「在宅医療における、患者や家族の不安は、看護や介護など様々な分野の連携で解消出来る」とお話しされました。また、年末に家族を自宅で看取った女性が、多くの医療・介護関連のスタッフに支えられた体験を語っていただきました。登壇者である保健師の鈴木由佳理さんやケアマネの吉田理恵さんは、「この地域でも、やっと在宅医療について語れる日が来た!」と感慨深い表情を浮かべていらっしゃったのが印象的です。シンポジウムには100名以上の参加者があり、会場は登壇者に真剣なまなざしを向けていました。このシンポジウムの様子は三陸新聞やTBC東北放送でも報道されました。

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三陸新報記事[PDFファイル]
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